はちりんしゃ。
「えーっと、ダーリンさん、朝ですけど。」
「お休みですけど。」
「晴れてるんですけど。」
「なまけてねえでとっととヤれってんだーっ!!」
「えーっとお、寒くてどこにも行く気出ないから地元でいいっすね。 がっつり上ったら下りが寒いんでダム下でいいっすね。
それでは皆さんがわかるように自己紹介から入っていただけますですか?」
「いやですわ、この逆光の中に秘めやかに匂いたつなで肩のフォークを解せぬ野暮な殿方はいらっしゃいませんことよ。
どうです旦那様、あの赤い野蛮人と違って、しとやかに包み込む私の走り。 官能的でしょう?」
「うーん、じっくり踏むとたまらんなあ、さやかってば。 ドキドキしちゃうよなあ、ほんと。
こう、下からぐぐっと踏んだときの盛り上がりがねえ、いいんだよ。 空冷四発みたいな吹け上がりが高揚すんだよなあ。」
「まあお上手。 でしたらこのままお天気の続く限りあちらこちらへと・・・・・」
「スマヌさやちゃん、今日ばっかりはそれはできぬのだよ・・・・・」
「おーっし前戯は済んだか? 本番イクぞ本番っ! ガサツに踏むんじゃねえぞ、イイ女なんだからよ!
いいか、速さこそが唯一無二の絶対正義! そのために滅私奉公するのがお前の役目だ! 回せーっ!!」
「うひーん、本当一途乙女だよねリンダちゃんは。 下からの吹けの重いこと重いこと。
パワーバンドしっかりとキープしちゃらないと勝負になんない、2ストっつうよりは水冷250四発ってカンジ?」
「だからよお、パーシャルなんつうのはねえんだよ、アタイには! スロットルはONかOFFかの二択だ!
全開こそがアタイの生きる道! 己の持つ全てをアスファルトに叩きつけるのが仕事なんだよ、遊びじゃねえんだ!!」
「んもー生真面目なんだからあ! 趣味趣向なんて言葉は君の辞書にはないんだろうねえ・・・・・」
「やれやれ大変ねえお仕事の人は。 まあ不器用なりに結果を残さなきゃなんないんだろうからしょーがないんでしょうけど、
煩悩を主燃料にしているオッサンだということがそもそもの大間違いだってことに気づかないとねえ・・・・・」
「うっ! ルミちゃんてばどーしてそんなラムみたいなコトをズバッと! キャワイイ顔しておねーさんキャラに変身かっ?」
「だーってこの三年、お姉さまに散々言われ続けてきたんだもん、そりゃ学習くらいしますわよん!
で? どうでしょうかルミはレーシング娘と比べて生ぬるいでしょうかね?」
「うにー。 やっぱ動力性能はピカイチだよな、ルミちゃん。 下からピッと吹けて、 レッドゾーンまでよどみなく軽快に回る回る。
最新の水冷600四発ってカンジ? 力と技の風車が回る、まさしく Vェ3ァ!! っていう昭和男子にしかいみふめのインプレッションだね。」
「はーい、絶倫さん、いらっしゃーい! かわいい妹達を三人ならべて昼間っから鶯の谷渡りだなんて、何たる助平三昧!
結局誰一人満足させられない赤貧アンヨのくせにねえ。 ああ神よ、お許しくださいだっちゃ!」
「出ましたね本家お姉さま。 大トリに出陣しておきながら三人とは一線の引くかのような堂々の風格。
アナタ一体何様ですかって、お姉さまですもんねー、ラムさん。」
「まあねえー。 んでダーリンさん、念願の味比べはいかがでしたの?」
「むーん・・・・・・、ルミはピュンピュン、リンダはグングン、さやかはしゅるるーっと加速する、ってカンジかな?
まあさやかってばしとやかな走りだよねえ。 入力をたっぷりと溜め込んだフレームがそれを放出しながらバネみたいな加速して、
一旦速度が乗ると多少の負荷の増減を意に介さないような巡航性を出すんだよね、増減分の仕事はキッチリ俺にやらせて。
リンダは発進加速とか重いもんなあ、速度乗せてからが本領っていうレーシングユースオンリーな頑固さ。
でも出力一定を求めてきて速度の増減は意に介さない、さやかとは間逆の性格。 理論空燃費で回り続けろと要求するんだわ。
理知的頑固と言おうか何つうか。 やー、文面上だけでも乱暴キャラにしといてよかったわー、かわいげが残って。
これで冷徹キャラとかにしちゃったらどうにも愛しようがないもんなー、危ない危ない。
そしてルミはやっぱスーパーなんだよなあ、走らせると。 しなやかだけどしとやかまでは行かない軽快さで、下から上まで軽快なまま回りきる。
爽やかと言わずにいられない加速。 さやかとリンダのイイとこ取りみたいな卑怯さw まさしくスーパーだよね。」
「ふーん。 それでウチはと言うと・・・・・・?」
「数字では表すことのできない、溢れる愛を持つ稀有なる名車。 腕の中で震える小鳥のごとき、初々しい処女のような走行感を持ち・・・・・
うーん、『処女』に『おとめ』ってフリガナを入れられないってのが不便だっちゃねー・・・・・」
「こらこらーっ! 人の声色で勝手なインプレするんじゃないーっ!! 大体チェレステ隠しきれてないぞーっ!!」
「そしてみんなと違うコースに寄り道すんじゃないって! ズルはいかんでしょうがっ!!」
「まーまー固いコト言わないのまだ晴れてんだし! きゃーん! 横峰さんを思い出すっちゃねー!!」
「・・・・・・・、無理ってコトでいいですね。」
「ちぇ。 いいっちゃ、はい、Uターン!」
「望洋から桜っと! あら? ちょっとダーリン! これはステキな坂道だっちゃよー! いってみよー!!」
「げっ! 降りるのお?」
「あらん、たーまんないっちゃ! さすがは坂の町!! あのいっとうキツイとこは20%超えだってよ、ダーリン! アターック!!」
「腹筋ちぎれる! チェーンも切れるってばよーっ!」
「あらー? マルコのクライムを支えたカンパの9sレコードチェーンがそんなにヤワなワケないでしょ? そーれふんばれ、ヒッ、ヒッ、フー!!」
「あーおもっしゃかった! 今度、市内激坂アンケートとか募集して次々とリクエストにお応え大会なんてどおだっちゃ?」
「誰が安田大サーカスやねん・・・・・・」
「うーんいいなあコレ、ほしいなあ・・・・・」
「ほらね、ココんとこにS字フックで引っ掛ければ・・・・ちょーど四人分だしw」
「どこのDEN鬼六だっちゃ? ヘンタイプレイもほどほどにするっちゃこの罰当たり! ほらっ、雪が落ちてきたっちゃ、帰るっちゃっ!!」
「ほーら、せっかくだからみんなで並んで記念撮影でもするっちゃよ! はい整列ー!!」「けっ、かったりいなあそんなんはよお!」「文句言わないで並びなさいよ、せっかくお姉さまがおっしゃってるんですから。」「あーあ、ごちゃごちゃ。 ルミ、ピンがいーなあ!」「それじゃ集合写真にならないじゃない。」「オイなんでアタイがいっちゃん後ろなんだよ! 地面が平らじゃねえからサドルが低く見えっだろ!」「うるさいわねー、序列ってものがあるでしょ? アナタはバカみたいに赤くてふっといんだから後ろでも充分目立ちますわ!」「何だとこの貧乳! だいたい何でテメエが仕切ってんだよ!!」「んもールミの引き立て役が喧嘩しないの! 華がないんだからせめて性格だけでも良く見せなきゃ、ね?」「あんだとこのブリッ子! 調子こいてっと泣かすぞコラ!!」
「いーかげんにするっちゃーっ!
はい、 チーぃ ズっ !!」
・・・・・・・・・・、疲れる・・・・・・・・・・
「お休みですけど。」
「晴れてるんですけど。」
「なまけてねえでとっととヤれってんだーっ!!」
それでは皆さんがわかるように自己紹介から入っていただけますですか?」
「いやですわ、この逆光の中に秘めやかに匂いたつなで肩のフォークを解せぬ野暮な殿方はいらっしゃいませんことよ。
どうです旦那様、あの赤い野蛮人と違って、しとやかに包み込む私の走り。 官能的でしょう?」
こう、下からぐぐっと踏んだときの盛り上がりがねえ、いいんだよ。 空冷四発みたいな吹け上がりが高揚すんだよなあ。」
「まあお上手。 でしたらこのままお天気の続く限りあちらこちらへと・・・・・」
「スマヌさやちゃん、今日ばっかりはそれはできぬのだよ・・・・・」
いいか、速さこそが唯一無二の絶対正義! そのために滅私奉公するのがお前の役目だ! 回せーっ!!」
「うひーん、本当一途乙女だよねリンダちゃんは。 下からの吹けの重いこと重いこと。
パワーバンドしっかりとキープしちゃらないと勝負になんない、2ストっつうよりは水冷250四発ってカンジ?」
全開こそがアタイの生きる道! 己の持つ全てをアスファルトに叩きつけるのが仕事なんだよ、遊びじゃねえんだ!!」
「んもー生真面目なんだからあ! 趣味趣向なんて言葉は君の辞書にはないんだろうねえ・・・・・」
煩悩を主燃料にしているオッサンだということがそもそもの大間違いだってことに気づかないとねえ・・・・・」
「うっ! ルミちゃんてばどーしてそんなラムみたいなコトをズバッと! キャワイイ顔しておねーさんキャラに変身かっ?」
「だーってこの三年、お姉さまに散々言われ続けてきたんだもん、そりゃ学習くらいしますわよん!
で? どうでしょうかルミはレーシング娘と比べて生ぬるいでしょうかね?」
最新の水冷600四発ってカンジ? 力と技の風車が回る、まさしく Vェ3ァ!! っていう昭和男子にしかいみふめのインプレッションだね。」
結局誰一人満足させられない赤貧アンヨのくせにねえ。 ああ神よ、お許しくださいだっちゃ!」
「出ましたね本家お姉さま。 大トリに出陣しておきながら三人とは一線の引くかのような堂々の風格。
アナタ一体何様ですかって、お姉さまですもんねー、ラムさん。」
「まあねえー。 んでダーリンさん、念願の味比べはいかがでしたの?」
「むーん・・・・・・、ルミはピュンピュン、リンダはグングン、さやかはしゅるるーっと加速する、ってカンジかな?
まあさやかってばしとやかな走りだよねえ。 入力をたっぷりと溜め込んだフレームがそれを放出しながらバネみたいな加速して、
一旦速度が乗ると多少の負荷の増減を意に介さないような巡航性を出すんだよね、増減分の仕事はキッチリ俺にやらせて。
リンダは発進加速とか重いもんなあ、速度乗せてからが本領っていうレーシングユースオンリーな頑固さ。
でも出力一定を求めてきて速度の増減は意に介さない、さやかとは間逆の性格。 理論空燃費で回り続けろと要求するんだわ。
理知的頑固と言おうか何つうか。 やー、文面上だけでも乱暴キャラにしといてよかったわー、かわいげが残って。
これで冷徹キャラとかにしちゃったらどうにも愛しようがないもんなー、危ない危ない。
そしてルミはやっぱスーパーなんだよなあ、走らせると。 しなやかだけどしとやかまでは行かない軽快さで、下から上まで軽快なまま回りきる。
爽やかと言わずにいられない加速。 さやかとリンダのイイとこ取りみたいな卑怯さw まさしくスーパーだよね。」
「数字では表すことのできない、溢れる愛を持つ稀有なる名車。 腕の中で震える小鳥のごとき、初々しい処女のような走行感を持ち・・・・・
うーん、『処女』に『おとめ』ってフリガナを入れられないってのが不便だっちゃねー・・・・・」
「こらこらーっ! 人の声色で勝手なインプレするんじゃないーっ!! 大体チェレステ隠しきれてないぞーっ!!」
「ちぇ。 いいっちゃ、はい、Uターン!」
「げっ! 降りるのお?」
「腹筋ちぎれる! チェーンも切れるってばよーっ!」
「あらー? マルコのクライムを支えたカンパの9sレコードチェーンがそんなにヤワなワケないでしょ? そーれふんばれ、ヒッ、ヒッ、フー!!」
「誰が安田大サーカスやねん・・・・・・」
「どこのDEN鬼六だっちゃ? ヘンタイプレイもほどほどにするっちゃこの罰当たり! ほらっ、雪が落ちてきたっちゃ、帰るっちゃっ!!」
「ほーら、せっかくだからみんなで並んで記念撮影でもするっちゃよ! はい整列ー!!」「けっ、かったりいなあそんなんはよお!」「文句言わないで並びなさいよ、せっかくお姉さまがおっしゃってるんですから。」「あーあ、ごちゃごちゃ。 ルミ、ピンがいーなあ!」「それじゃ集合写真にならないじゃない。」「オイなんでアタイがいっちゃん後ろなんだよ! 地面が平らじゃねえからサドルが低く見えっだろ!」「うるさいわねー、序列ってものがあるでしょ? アナタはバカみたいに赤くてふっといんだから後ろでも充分目立ちますわ!」「何だとこの貧乳! だいたい何でテメエが仕切ってんだよ!!」「んもールミの引き立て役が喧嘩しないの! 華がないんだからせめて性格だけでも良く見せなきゃ、ね?」「あんだとこのブリッ子! 調子こいてっと泣かすぞコラ!!」
「いーかげんにするっちゃーっ!
はい、 チーぃ ズっ !!」
・・・・・・・・・・、疲れる・・・・・・・・・・
by denzi-a
| 2012-11-20 16:51
| バイクばいくBike